Cosmic Architecture Theory(CAT) コンソーシアム
宇宙・生命・意識を、ひとつの設計原理でつなぐ。
「宇宙は生きている」宇宙・生命・意識を「一つの設計原理」で統合的に理解するための研究・対話・発信の共同体。
CATコンソーシアムの目的

CATは「宇宙を生きたシステムとして捉える」ための枠組みです

CAT(Cosmic Architecture Theory)は、宇宙をスケールを超えて自己組織化し、エネルギー流と情報処理によって秩序を更新し続けるシステムとして捉える立場です。コンソーシアムは、理論の精緻化、検証可能性の検討、関連研究の整理、そして社会に開かれた対話の場の提供を目的とします。

CAT理論を学ぶ

CAT理論の3つの柱

  • 宇宙の自己組織化

    ビッグバンから現在まで、宇宙は自ら秩序を生み出してきました。原子、星、銀河、そして生命へ。この創造的なプロセスは、まるで一つの巨大な生命体が成長しているかのようです。CAT理論は、この驚くべき組織化を、宇宙が持つ根本的な性質として説明します。
  • 意識の創発

    あなたが今、これを読んで、何かを感じている。その「感じている」という体験が、意識です。科学は脳の仕組みを解明してきましたが、なぜ私たちは何かを「感じる」のか、その謎は残されています。CAT理論は、意識を脳だけの産物ではなく、宇宙全体に根ざした根本的な性質だと考えます。私たちの意識は、宇宙的意識の一つの現れなのです。
  • ファインチューニング問題への答え

    宇宙の物理法則は、驚くほど精密に「調整」されています。重力が少しでも強ければ星は生まれず、弱ければ銀河は形成されません。電子の質量がわずかに違えば、原子は安定せず、化学も生命も存在できません。この奇跡的なバランスを、科学者は「ファインチューニング問題」と呼びます。なぜ宇宙は生命に都合よく調整されているのか?CAT理論は答えます:宇宙は生命を生み出すように「調整されている」のではなく、宇宙自身が生きたシステムとして自己組織化しているのだと。あなたの存在は宇宙の偶然の産物ではなく、宇宙という生命体の自然な表現なのです。
CATが目指す問い

中核仮説

  1. 仮説1:宇宙は「自己組織化するシステム」かもしれない
  2. 仮説2:ミクロとマクロは、似た「型(アーキテクチャ)」で動いているかもしれない
  3. 仮説3:「意識」も、このシステムから生まれた機能かもしれない

仮説1:宇宙は「自己組織化するシステム」かもしれない

まず、不思議な事実から始めましょう。

朝、淹れたてのコーヒーをテーブルに置いて忘れてしまったとします。

1時間後に戻ってくると、コーヒーはすっかり冷めています。

熱いものは冷たくなり、整ったものはバラバラになっていく――これが自然界の基本的な流れです。

物理学では「エントロピーの増大」と呼ばれています。

でも、ちょっと待ってください。

夜空を見上げると、美しい星が輝いています。

その星は、バラバラだった塵やガスが集まってできました。

私たちの体も、ただの原子だったものが組織化されて生命になりました。

これって、おかしくないですか?

コーヒーはバラバラになるのに、宇宙では逆に「まとまったもの」が次々と生まれているんです。

「秩序」が生まれる不思議もう少し具体的に見てみましょう。

138億年前、宇宙が生まれたとき、あったのはほぼ均一なエネルギーだけでした。

でもその後:

最初の30万年で、原子ができました。

数億年後には、バラバラだったガスが集まって、最初の星が輝き始めました。

さらに時が経つと、星が集まって銀河ができました。

46億年前には、太陽系という精密なシステムが形成されました。

38億年前には、地球で生命が生まれました。

そして今、あなたという複雑な存在がここにいます。

これは「バラバラになる」とは逆の方向です。

まるで宇宙が、自分で自分を作り上げているかのようです。

なぜ「秩序」は生まれるのか?

ここで大切な視点があります。それは「閉じたシステム」と「開いたシステム」の違いです。

閉じたシステム(例:魔法瓶の中のコーヒー)

外とエネルギーのやりとりがない
時間とともにバラバラになる(冷める)
これが「エントロピー増大」

開いたシステム(例:地球)

外とエネルギーのやりとりがある
エネルギーの流れがあると、秩序が生まれることがある
生命はこのタイプ

具体例で説明します:

お風呂の渦お風呂の栓を抜くと、水が渦を巻きながら流れていきますね。
この渦は「秩序」です。

ランダムな水の動きから、美しい渦巻きパターンが現れます。
誰かが設計したわけではありません。

水が流れるという環境があれば、自然と渦ができるんです。
宇宙も同じかもしれません。

エネルギーが流れる環境があれば、自然と「星」「銀河」「生命」といった秩序が現れる――CAT理論はそう考えます。

もっと身近な例:

生きている細胞あなたの体の細胞を考えてみてください。
細胞の中では、毎秒何千もの化学反応が起きています。

タンパク質が作られ、エネルギーが生成され、不要なものが排出されます。
これらはすべて自動的に起こります。

誰かが指示しているわけではありません。

分子たちが、環境の中で自然に反応し合って、「生きている状態」という秩序を自ら作り出しているんです。

細胞に食べ物(エネルギー)が入ってこなくなると、この秩序は崩れます。

エネルギーの流れがあるからこそ、秩序は保たれるのです。

CAT理論の視点:

宇宙は「流れ続けるシステム」CAT理論は、宇宙全体をこの「生きている細胞」のようなものとして見ます。

宇宙はただの空っぽの舞台ではない
エネルギーが常に流れている動的なシステム
その流れの中で、自然と秩序が現れる
星も、銀河も、生命も、この流れから生まれた

重要なのは、これは神秘的な話ではなく、物理学の話だということです。
どうやって秩序は生まれるのか?

3つの条件CAT理論が注目するのは、秩序が生まれる条件です:

条件1:エネルギーの流れがある

太陽からの光、地球の地熱など
この流れがないと、すべては冷えて止まる

条件2:適切な環境がある

温度、圧力、化学的条件
条件が合わないと、何も起こらない

条件3:時間がある

秩序は一瞬では生まれない
何度も試行錯誤を繰り返す

この3つが揃うと、自然と「パターン」が現れます。
それが、星であり、生命であり、意識なのかもしれません。

「設計図」はないけれど、「でき方の型」はある。

ここで大事なポイント:

CAT理論は「誰かが宇宙を設計した」とは言っていません。
そうではなく、物理法則と環境の組み合わせの中で、自然と秩序が現れるパターンがあると考えるのです。

たとえるなら:

雪の結晶は、誰かが設計したわけではありません
でも水分子と温度の条件が揃えば、必ず美しい六角形になります
これが「でき方の型」
宇宙全体も、もっと大きなスケールで、同じことが起きているのかもしれません。

反論と向き合う:

「でも、エントロピーは増えるんでしょ?」

ここで、こんな疑問が出てくるかもしれません:

「確かに地球では秩序が生まれているけど、宇宙全体で見れば、やっぱりエントロピーは増えているんじゃないの?」

その通りです。

CAT理論もそれを否定しません。

宇宙全体で見れば、確かに無秩序(エントロピー)は増えています。
でも、局所的には秩序が生まれるんです。

川の流れを思い浮かべてください:

川全体としては、水は高いところから低いところへ流れる(エントロピー増大)
でもその過程で、渦や波紋といった秩序が現れる
これは矛盾していません

同じように、宇宙全体ではエントロピーが増えながらも、その流れの中で星や生命という「秩序の島」が生まれるのです。

まとめ:

仮説1が意味すること宇宙を「自己組織化するシステム」として見ると、多くのことが説明しやすくなります:

✓ なぜ原子から星ができるのか
✓ なぜ生命が生まれたのか
✓ なぜ生命は多様化し続けるのか
✓ なぜ意識のような複雑な現象が現れたのか

これらすべてが、「エネルギーが流れるシステムでは、自然と秩序が現れる」という一つの原理で理解できるかもしれないのです。
次の仮説では、この「秩序のでき方」に、もっと深いパターンがあるかもしれない、という話をします。

仮説2:ミクロとマクロは、似た「型(アーキテクチャ)」で動いているかもしれない

驚くべき類似性

2005年、ある科学者が2枚の画像を並べました。
1枚目は、人間の脳の神経細胞のネットワーク。顕微鏡で撮影された、ニューロンがつながり合う様子です。

2枚目は、宇宙の銀河の分布。天文台の観測データをもとに作られた、銀河がどう配置されているかの地図です。

この2枚を見比べた人々は、驚きました。

そっくりだったからです。

サイズも材料もまったく違うのに

脳の神経ネットワーク:

サイズ:数センチメートル
材料:細胞、電気信号、化学物質
ニューロンの数:約860億個

宇宙の銀河ネットワーク:

サイズ:何百億光年
材料:星、ガス、ダークマター
銀河の数:約2000億個

サイズの差は10の27乗倍。材料もまったく違う。なのに、形が似ている――これは偶然でしょうか?

もっと他にも似ている例がある

この類似は、脳と宇宙だけではありません:

例1:木の枝と肺の気管支

木の枝は、幹から分かれて、どんどん細かく枝分かれしていきます
肺の気管支も、太い管から細い管へ、同じように分かれていきます
この「枝分かれのパターン」は、数学的にはほぼ同じ

例2:雷と血管

雷が空を走る形と、体の中の血管の形
どちらも「一番効率よく広がる」形になっています

例3:海岸線と細胞膜

海岸線を拡大すると、複雑にギザギザしています
さらに拡大しても、やっぱりギザギザ
細胞膜も、拡大するほど複雑な形が現れる

この「拡大しても同じパターンが繰り返される」性質を「フラクタル」と言います

なぜこんなことが起きるのか?

ここで、CAT理論が提案する考え方があります:

「型(アーキテクチャ)」という概念

「アーキテクチャ」という言葉は、もともと「建築」を意味します。でもCAT理論では、もっと広い意味で使います:

物事が形作られ、機能し、維持されるための基本的なパターンや仕組み

誰かが設計したわけではなく、自然とそうなる「でき方の型」のことです。

具体例で理解しよう:

川の流れ

小さな山の小川を想像してください。雨が降ると、水は:

一番低いところを探して流れます
小さな流れが集まって、だんだん大きな流れになります
最終的には、一本の大きな川になります

これは「設計図」があるわけではありません。でも、「重力」と「地形」という条件があれば、自然とこのパターンになるんです。

今度は、あなたの体の中の血管を考えてください:

心臓から太い血管が出ます
それが枝分かれして、細い血管になります
最終的には、毛細血管という極細の管になります

これも「設計図」というより、「体全体に効率よく血液を届ける」という要求があれば、自然とこの形になるのです。

川と血管、材料もサイズも目的も違うのに、「一か所から全体に広がる」という共通の条件があるから、似た形になるんです。

もっと深く:なぜこの「型」が効率的なのか

数学者たちは、この「枝分かれパターン」を研究して、面白いことを発見しました。
この形は、「最小のコストで最大の効果」を実現する形なんです。

例:肺の気管支

目的:体全体に酸素を届ける
制約:肺のスペースは限られている
解決策:枝分かれして、表面積を最大化する

もし気管支が真っすぐな管だけだったら、表面積は小さくて、酸素を取り込めません。でも枝分かれすることで、テニスコート1面分もの表面積ができるんです。

例:宇宙の銀河分布

重力がある
物質は濃いところに集まりやすい
でも均等に集まるわけではなく、「糸状」や「泡状」の構造になる

これも、重力と初期の小さなムラという条件があれば、自然とこのパターンになります。
「型」を見抜くことの重要性

CAT理論がここで言いたいのは、こういうことです:

サイズも材料も違う現象でも、同じ「型」で動いている可能性がある。その型を見つけることで、バラバラに見えた現象を、統一的に理解できるかもしれない。

3つの共通する「型」

CAT理論は、特に3つの型に注目します:

型1:ネットワーク型

点と線でつながったシステム
例:神経細胞、SNS、銀河の分布、インターネット
特徴:「ハブ(中心)」ができやすい、情報や物質が流れる

型2:階層型

小さなものが集まって大きなものになる
例:原子→分子→細胞→臓器→個体→社会
特徴:各レベルで新しい性質が現れる(創発)

型3:フィードバック型

結果が原因に影響を与える
例:気候システム、経済、生態系
特徴:自己調整、振動、時に暴走

実例:あなたの体で起きていること

あなたの体は、これら3つの型が組み合わさった複雑なシステムです:

ネットワーク型

神経系:脳と体の各部をつなぐ
血管系:全身に血液を届ける
免疫系:情報を共有して病原体と戦う

階層型

細胞→組織→臓器→器官系→あなた
各レベルで新しい機能が現れる

細胞レベル:代謝
臓器レベル:心臓のポンプ機能
個体レベル:意識

フィードバック型

体温調節:暑い→汗をかく→体温下がる
血糖調節:糖が多い→インスリン分泌→糖が減る
姿勢制御:傾く→筋肉が調整→バランス回復

宇宙全体も同じ「型」?

ここからが、CAT理論の大胆な提案です:

もしかすると、宇宙全体も、私たちの体と同じように、これらの「型」で動いているのではないか?

ネットワーク型としての宇宙

銀河は孤立していない
重力や電磁波でつながっている
「宇宙の大規模構造」と呼ばれるネットワークを形成

階層型としての宇宙

クォーク→陽子→原子→分子→細胞→生命→文明→?
各段階で新しい性質が現れる

フィードバック型としての宇宙

星が爆発→重元素ができる→新しい星ができる→…
このサイクルで宇宙は進化してきた

重要な注意:これは比喩ではない
ここで大切なのは、CAT理論は単に「宇宙は体に似ている」という比喩を言っているのではない、ということです。
そうではなく:

同じ数学的な法則、同じ物理的な原理が、スケールを超えて働いているかもしれない

ということを、厳密に検証しようとしているんです。
なぜこれが重要なのか?

もしこの仮説が正しければ:

理解が深まる
バラバラに見えた現象が、実は関連していたとわかる
一つの分野の知識が、別の分野でも使える
予測ができる
脳のネットワークの研究が、宇宙の構造の理解に役立つ
生態系の研究が、社会システムの設計に役立つ

新しい技術

自然が何十億年もかけて見つけた「効率的な型」を、技術に応用できる
実際、AIのニューラルネットワークは、脳の神経網から学んでいます

まとめ:仮説2が意味すること

宇宙には、スケールを超えて働く「共通の型」があるかもしれない。
その型を理解することで:

小さな世界と大きな世界がつながる
複雑に見える現象の本質が見えてくる
宇宙全体が、一つの統一されたシステムとして理解できるかもしれない

次の仮説では、最も不思議な現象——意識——も、この同じ型から理解できるかもしれない、という話をします。

仮説3:「意識」も、このシステムから生まれた機能かもしれない

一番の謎:意識とは何か?

あなたは今、この文章を読んでいます。文字が見えて、意味がわかって、何かを感じている。
この「感じている」という体験——これが意識です。

意識は、科学にとって最大の謎の一つです。

なぜなら:

脳の仕組みはかなりわかってきた
どの神経細胞がいつ活動しているかも測定できる
でも、なぜそこから「感じる体験」が生まれるのかがわからない

簡単な実験

今、目を閉じて、あなたの右手を握ってみてください。
……
何が起きましたか?

物理的には:

あなたの脳が、筋肉に電気信号を送った
筋肉が収縮した
指が曲がった

でもあなたの体験としては:

「手を握ろう」と思った(意図)
手が握られる感覚がした(感覚)
それが「自分の手」だとわかった(自己感)

この「体験」は、電気信号では完全に説明できません。ここに、意識の不思議さがあります。

2つの視点の問題

意識を考えるとき、2つの視点があります:

外側から見た視点(三人称)

医者が脳をスキャンして、「この部分が活動している」と測定する
客観的に観察できる
でも「感じている体験」は見えない

内側から見た視点(一人称)

あなた自身が感じている体験
痛み、喜び、赤い色を見る感覚
これは他人には直接わからない

科学は、伝統的に「外側から見た視点」で研究してきました。でも意識は、本質的に「内側からの体験」なんです。

CAT理論のアプローチ:分けて考える

意識について語るとき、実は異なるレベルの話が混ざってしまうことがあります。CAT理論は、これを丁寧に分けます:

レベル1:体の側面(脳の活動)

神経細胞の電気信号
脳の部位の活動
これは測定できる

レベル2:行動の側面(外から見える働き)

環境に反応する
学習する
問題を解決する
これも観察できる

レベル3:体験の側面(主観的な感じ)

「赤」を見たときの感じ
音楽を聴いて感動する心
これは本人にしかわからない

この3つは関連していますが、同じものではありません。

具体例:「赤いリンゴを見る」とき

あなたが赤いリンゴを見たとき、何が起きているでしょうか?

レベル1:脳では

目の網膜が光を受け取る
視神経が信号を脳に送る
視覚野のニューロンが特定のパターンで発火する
記憶や感情に関わる領域も活性化する

レベル2:行動としては

リンゴだと認識する
「赤い」と判断する
もしお腹が空いていたら、手を伸ばす

レベル3:体験としては

あの独特の「赤さ」を感じる
おいしそうだと思う
昔食べたリンゴを思い出すかもしれない

科学は、レベル1とレベル2はかなり説明できます。でもレベル3——あの「赤さ」の感じ——をどう説明するかが、大問題なんです。

従来の2つの立場

この問題に対して、従来は大きく2つの立場がありました:

立場A:物質主義

意識は脳の活動に過ぎない
複雑な情報処理をしているだけで、「特別な何か」はない
でも、これだと「なぜ感じるのか」が説明できない

立場B:二元論

意識は物質とは別の「何か」
心と体は別々のもの
でも、どうやって相互作用するのかが説明できない

どちらも、完全には納得できません。

CAT理論の提案:連続的な視点

CAT理論は、第三の道を提案します:

意識を、物質とは完全に別のものとして切り離すのではなく、宇宙のシステムが複雑化する過程で、ある条件が揃ったときに現れた現象として捉える。

つまり、星や銀河が物理法則に従って形成されたのと同じように、意識もまた、宇宙のシステムから創発した機能かもしれない、と考えるのです。

「創発」とは何か?

ここで大切な概念が「創発(そうはつ)」です。

創発とは:

部分を組み合わせたとき、部分にはなかった新しい性質が、全体に現れること

例1:水

水素原子:気体、可燃性
酸素原子:気体、助燃性
でも H₂O(水)になると:液体、火を消す

水素や酸素を調べても、「液体になる」という性質は見つかりません。組み合わさったときに初めて現れるんです。

例2:渋滞

一台一台の車は、ただ前の車について走っているだけ
でも全体としては「渋滞の波」ができる
どの車も「渋滞を作ろう」とはしていないのに

例3:生命

細胞を構成する分子(タンパク質、DNA、脂質など)は、それ自体は「生きて」いません
でも組み合わさると「生命」という新しい性質が現れる
代謝、成長、繁殖——これらは分子一つ一つにはない性質

意識も「創発」かもしれない
CAT理論は、意識も同じように考えます:

土台:脳の神経細胞(これ自体には意識はない)

組み合わせ:860億個のニューロンが複雑にネットワークを形成

創発:そのネットワークが特定のパターンで活動したとき、意識という新しい性質が現れる

大事なのは、これは物質を否定するのでも、神秘化するのでもないということ。
物質的な仕組みから、新しいレベルの現象が生まれる——それが創発です。

どんな条件で意識は現れるのか?

では、どんな条件が揃えば、意識は創発するのでしょうか?CAT理論は、いくつかの条件を提案します:

条件1:統合された情報処理

バラバラの情報ではなく、統合された全体としての情報処理
脳は、視覚、聴覚、記憶などを統合して、一つの「体験」を作る

条件2:フィードバックループ

情報が行ったり来たりする構造
脳は一方通行ではなく、常に自分自身を参照している

条件3:適切な複雑さ

単純すぎても、複雑すぎてもダメ
「秩序と混沌の境界」で、意識は現れやすいかもしれない

これらは、まだ仮説です。でも、実験的に検証できる可能性があります。

意識のレベル:段階的な視点

さらに、CAT理論は意識を段階的に捉えます:

レベル0:反応

単純な刺激に対する反応
例:センサーが光を検知する
これは意識とは言えない

レベル1:感覚

何かを「感じる」
例:熱さ、痛み
多くの動物がこのレベル

レベル2:知覚

感覚を統合して「認識する」
例:これはリンゴだとわかる

レベル3:自己意識

自分が感じていることを知っている
例:「私は今、お腹が空いている」と自覚する
人間、一部の類人猿、イルカなど

レベル4:メタ意識

自分の意識について考える
例:「なぜ私は意識があるのだろう?」と問う
これは人間特有かもしれない

重要なポイント:すべてか無かではない
ここで大切なのは、意識を「ある/ない」の二択ではなく、程度の問題として見ることです。

石には意識はない?
細菌には、ごく原始的な反応がある
ミミズには、もう少し複雑な感覚がある
犬には、さらに豊かな体験がある
人間には、言語と自己省察を伴う意識がある

これは、どこかで突然「スイッチが入る」わけではなく、連続的に複雑さが増していくと考えられます。

宇宙全体との関係

ここからが、CAT理論の最も大胆な部分です。

もし意識が、ある条件で創発する性質だとすれば:

それは宇宙のどこでも、条件が揃えば現れるかもしれない
地球だけの特別な奇跡ではないかもしれない

さらに、もし宇宙全体が「自己組織化するシステム」で、似た「型」で動いているなら:

宇宙全体が、ある意味で「情報を処理している」と見ることもできるかもしれない
そのネットワークから、ある種の「宇宙的な意識」のようなものが創発しているかもしれない

誤解を避けるために
ここで、大切な注意があります:

CAT理論は言っていないこと
✗ 宇宙が「考えている」
✗ 宇宙に「人格」がある
✗ 宇宙が「意図」を持っている

CAT理論が提案していること
✓ 意識は、複雑なシステムから創発する性質かもしれない
✓ 宇宙全体も、そうしたシステムと見ることができるかもしれない
✓ ミクロな意識(私たちの意識)と、マクロなシステム(宇宙)は、連続的につながっているかもしれない

実践的な意味:この視点は何を変えるか

この仮説を受け入れると、いくつかのことが変わります:

1. 切り離された存在ではない

あなたの意識は、宇宙から切り離された孤立したものではない
138億年の宇宙の歴史の自然な表現

2. 死への新しい視点

個人の意識は変容するかもしれないが、意識そのものは宇宙の性質
水の一滴が海に戻るように

3. つながりの実感

すべての生命、すべての意識は、同じ根から生まれた
分離ではなく、つながりが本質

検証可能性:これは科学か?

最後に、重要な問い:「これは科学的に検証できるのか?」

CAT理論は、できるだけ検証可能な形で提案しようとしています:

検証できること

✓ 脳のネットワークと意識の関係(神経科学)
✓ 意識に必要な情報処理の条件(認知科学)
✓ 異なるスケールでの組織化パターンの類似性(複雑系科学)

現時点で検証しにくいこと

△ 宇宙全体が「意識」を持つかどうか
△ 個人の意識が宇宙的意識の一部かどうか

だからこそ、CAT理論はこれらを「仮説」として提示します。決めつけるのではなく、探求を続けるために。

まとめ:仮説3が意味すること

意識は、物質と完全に別のものではなく、宇宙のシステムが複雑化する中で創発した現象かもしれない。

そう考えることで:

心と物質を統一的に理解できる
意識の謎に、科学的にアプローチできる
宇宙と私たちの関係を、より深く感じられる

3つの仮説がつながって見えるもの

最後に、3つの仮説がどうつながるかを見てみましょう:

仮説1:宇宙は自己組織化するシステム
→ エネルギーの流れの中で、自然と秩序が生まれる

仮説2:スケールを超えた共通の「型」がある
→ 小さな世界から大きな世界まで、似たパターンで動いている

仮説3:意識もこのシステムから創発した
→ 私たちの意識は、宇宙の自己組織化の一つの表現

これら3つが合わさると、一つの大きな絵が見えてきます。

これがCAT理論の核心的なビジョンです。

よくある質問

FAQ

「宇宙の設計図(アーキテクチャ)」とは、具体的にどのようなものですか?
自然界に見られる「調和と循環の法則」のことです。
例えば、植物の葉の並び方や、台風の渦、銀河の形には、黄金比やフラクタル(自己相似性)といった共通のパターンが存在します。自然界はデタラメに動いているのではなく、最も効率よくエネルギーが循環するように「設計」されています。 CAT理論では、この自然界の法則を「Cosmic Architecture」と呼んでいます。
科学的な根拠はあるのでしょうか?
最先端科学の知見を取り入れ、実証研究を進めている段階です。
「意識」や「生命」の定義については、量子物理学、複雑系科学、脳科学などの分野でも議論が続いている最前線です。 私たちは、既存の科学で証明されていること(既知)と、まだ証明されていない直感的な領域(未知)の架け橋となることを目指しています。
CATコンソーシアムは何をする団体ですか?
宇宙・生命・意識に関する議論を、分野横断で整理し、用語集・文献マップ・要約などの形で公開しながら、仮説を「確かめられる形」に近づける共同体です。
CATは宗教やスピリチュアル団体ですか?
いいえ。特定の信仰や教義を前提にしません。研究・対話・公開知の整備を目的としています。
コンソーシアムに参加するにはどうすればいいですか?
まずは「お問い合わせフォーム」より、現在のご関心や課題感についてお気軽にご連絡ください。
「設計思想(Architecture)」は、誰かが宇宙を作ったという意味ですか?
いいえ。ここでの「設計思想」は比喩で、自然の中に見られる“成り立ちのパターン”や“しくみ”を指します。
CATは科学ですか、哲学ですか?
立ち位置は「学際的な研究枠組み」です。科学的検討(定義・比較・指標・予測)を重視しつつ、前提や概念整理の面では哲学的検討も含みます。
「仮説」と「個人の感想」をどう区別しますか?
文書内で、仮説/推測/比喩をラベル化し、根拠(出典・観測・論理)を添えます。混同しないことを運用ルールにします。
批判的な意見も歓迎されますか?
歓迎します。人格ではなく主張を議論し、根拠と論点を明確にする形での批判は、議論を強くします。
誰でも参加できますか?
はい。研究者・実務家・学生・一般の方まで参加できます。
PAGE TOP